毎年「大家族ごっこ」という宿泊型ワークショップをしています。 13年間続けてきたのですが、昨年は福島の子ども達をご招待し静岡のお寺をお借りし行いました。 助成金を頂きましたが資金が足らず東京の会員の子ども達が自ら提案しジャストギビングという寄付サイトで募金を募ります。 頑張っている福島の子ども達に金銭の負担をかけてはいけないと交通費を子ども達が全額揃えました。貸切バスをチャーターしたのです。
準備も整い、いよいよ福島の子ども達がやってきました。 福島から来た子ども達は元気がありません。というよりも不機嫌でした。理由は「福島はみんなから見捨てられ、そして嫌われている」と本気で思っていたからです。自己紹介も覇気がなく私はどうやって東京の子ども達と交流させるか悩みました。数人の女の子は口をきかない。丁寧に少しずつ関わっていくしかない…。ある中学生の女の子は活字から目を離したら負けみたいな感じで読書を続けています。私はそっとお隣に座って静かに話しかけてみました。「どんな本が好き?」そこから会話が始まる。髪の長い小学生の女の子には予め準備しておいた可愛いリボンを見せて髪を結ってあげた。「鏡を見ておいで」というと嬉しそうに洗面所に走ります。ゆっくりゆっくり心を解す
http://www.youtube.com/watch?v=YLO-Cky0zsU
夏のこども達は不安と憤りでいっぱいだった。でもね、打ち解けた彼女達から時折手紙が届くのです。本好きの少女からは自分の気持ちを物語風に作文用紙で書いてくる。まるで私に恋してくれているような甘い手紙。うれしくて、読んでいると私までときめいてしまうのです。彼女は将来、文章を書く仕事に就きたいのだそう。最終日の前日子ども達が言った。「対話がほしい。震災以降大人も子どももお話ししなくなった」と。
来月、私達はダイアログ・イン・ザ・ダークを持って福島へ行きます。 あの子達に会えるかな…。もう線量の心配がないと思っている親御さんは日常を過ごすことに注力している。だから子ども達のあの時の声を聞く耳をあまり持ってはいない。どうか聞いてほしい。彼等は本当に素晴らしい意見を持っている。世の中で起きている問題の解決方法は子どもの方が知っているのです。「対立ではなく分かち合い助け合って、もう少し命を感じて動こうよ」って。福島のダイアログに来てほしい。こども達を連れて参加してほしい。五感を使って沢山遊んで、そして暗闇の中で助け合って「人っていいな」って感じて対話してほしい。
これを読んで下さった皆さん、福島に住むお知り合いの方がいらしたらぜひお声掛けください。参加希望者が少なくて、本日「こども環境会議」の母さんスタッフが郡山にチラシを配りに行きます
志村季世恵
http://shimura-kiyoe.jp
■こども環境会議
http://www.kodomokankyokaigi.jp/
■ダイアログ・イン・ザ・ダーク
http://www.dialoginthedark.com/
■社会イノベータ公志園プレゼン動画
http://www.youtube.com/watch?v=L81GBwQWN9s
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